こどもにやさしいものは、きっと、みんなにもやさしい。
こどもトランプ1to10を初めて販売した日。娘たちと一緒に。
家族との何気ない遊びの時間から始まり、
人と出会いながら、みんなと育ってきたトランプです。
家族の何気ないひと言から
こどもトランプ1to10は、小さな家族の気づきから生まれました。
きっかけは、まだ幼かった娘たちと、初めて家族でトランプをしたときのことです。
一般的なトランプにあるAやJ・Q・Kは、幼い子どもには少し分かりにくい。
「幼児向けのトランプって、ないのかな?」
そんな家族の何気ないひと言が、ものづくりの始まりでした。
子ども向けのトランプやアナログゲームを探してみると、かわいいキャラクターで飾られたものや、「数を覚える」ことを目的とした教材のようなものが多くありました。
でも、私が欲しかったのは、子どものためだけの「教材」ではありませんでした。
子どもには分かりやすく、大人も一緒に遊びたくなるもの。
「できる・できない」にかかわらず、誰もが同じテーブルを囲んで楽しめるもの。
そのために、何かを足して分かりやすくするのではなく、むしろ余計なものを一つずつ、そぎ落としていきました。
「1から10までの数字だけでも、トランプらしい遊びはできるのでは?」
絵札も、キャラクターも、表と裏の区別もなくして、残したのは、1から10までの数字と、色、形、そしてカードにあいた穴。
この穴は、目で見るだけでなく、指先でも形や数を感じることができます。
みんなが“同じもの”で遊べたら
障がいのある人のためだけに特別なものをつくるのではなく、
見える人も、見えにくい人も、
子どもも大人も、
みんなが“同じもの”で一緒に遊べたら。
それが、このトランプのユニバーサルデザインの原点です。
けれど、思いついたからといって、すぐに形にできたわけではありません。
私は、玩具づくりも、紙の加工も、商品を世の中に届けることも、何も知らないところからのスタートでした。
分からないことばかりの中で試作を重ね、ようやく出会ったのが、紙のこと、加工のことを一つひとつ教えてくださった職人さんでした。
そうした出会いに支えられて、頭の中にあった「こんなものがあったらいいな」が、少しずつ本当のカードになっていきました。
手にしたときの「感じる」を大切に
子どもの感受性の鋭さに応える美しさ、素材や手触りにもこだわりました。
思わず指を入れて数えたくなる穴。
小さな手にも扱いやすい厚み。
カードが重なったときの音。
そして、子どもだけでなく大人のそばに置いても心地よい、少し深みのある色。
一枚一枚、日本の職人さんの手仕事で丁寧につくられ、福祉ホームでの検品・箱詰めを経て、皆さまのもとへ届きます。
→ えだ福祉ホームとの出会いと協働について(外部サイト/2017年)
商品ができてからも、みんなに育ててもらいました
視覚に障がいのある方やそのご家族。
教育や福祉の現場で使ってくださる先生方。
イベントのブースに遊びに来てくれた子どもたち。
「こんな遊び方もできるよ」と、新しい楽しみ方を教えてくれた人たち。
数を並べたり、比べたり、計算したり。
目を使わず指先で探したり、友だちと競ったり、みんなで協力したり。
最初から私がすべての遊び方を考えていたわけではありません。
子どもたちが夢中になって遊ぶ姿や、先生方の工夫から、私自身が「こんな遊び方もできるんだ」と教えてもらうことが、今でもたくさんあります。
ひとつの気づきから始まり、
人と出会いながら、みんなと一緒に育ってきた。
そんなトランプです。
ここまで続けてこられたのも、商品を手に取ってくださった方、紹介してくださった方、使い続けてくださる先生方やご家族、ものづくりに関わってくださる方々、そして家族のおかげです。
できる・できないではなく
私は、このトランプで「何かができるようになること」だけを目指しているわけではありません。
同じものを囲んで、笑ったり、考えたり。
勝って喜んだり、負けて悔しがったり。
誰かが困っていたら、ちょっと待ってみたり、教え合ったり。
そんな何気ない遊びの時間の中で、
「できた!」という喜びや、
誰かと一緒に遊ぶ楽しさを分かち合ってほしい。
このトランプをきっかけに、そんな小さな場面が、少しずつ増えていったら嬉しく思います。
これからも、みんなと育っていく
これからも、自分にできることを一つずつ。
出会った人に教えていただきながら、また新しい遊びやつながりを見つけながら、このトランプと一緒に少しずつ歩いていきたいと思っています。
できる・できないではなく、
同じもので、遊ぶ楽しさを分かち合う。
そしてこれからも、
みんなと育っていくトランプでありたい。
それが、Bambinoの願いです。
坂東 友恵
Bambinoの歩み 2015–2026
家族との何気ない遊びから生まれた「こどもトランプ1to10」。
2015年のBambino設立から10年。
たくさんの人との出会いに支えられながら、少しずつ活動を重ねてきました。
| 2015 | 9月 横浜市でBambino設立 |
| 2016 |
1月 国際特許出願(PCT/JP2016/052439) 11月 「こどもトランプ1to10」販売開始 11月 横浜市主催「横浜女性ネットワーク会議&横浜ウーマンビジネスフェスタ」出展 12月 そごう・西武オンラインショップで取扱い開始 |
| 2017 |
1月 「こどもトランプ1to10®」商標登録 1〜2月 横浜市「輝く女性起業家プロモーション事業」などに出店 3月 経済産業省「Challenge Local Cool Japan in パリ」クールジャパン商品に採択 3月 福祉ホームとの協働による検品・箱詰め作業を開始 3〜7月 タウンニュース、神奈川新聞、読売新聞、日本経済新聞、『tocotoco』『momo』『AERA with Kids』などに掲載 |
| 2018 |
1月 フランス・パリ市内のショールームで販売 4月 夫の転勤に伴い、家族でベルギーへ。子育てをしながら海外生活を経験 5月 GOOD TOY 2018受賞 8月 The Japan Times「On Design」に掲載 9月 主婦の友社 子育てサイト「Milly」に掲載 |
| 2019 |
「アートレシピ」の撮影に親子で協力、コラム掲載 3月 芸術と遊び創造協会「good us」でコラム連載開始 |
| 2020 |
2月 「おもちゃ屋さんとめぐるベルギー」― 日本のおもちゃ店主とベルギーの公立幼稚園・おもちゃ店を訪問 11月 横浜市青葉区の公開録音ラジオにベルギーからゲスト出演 |
| 2021 |
3月 東京家政大学・児童学科と板橋区の連携活動「親子のための防災メディア」で商品紹介 8月 東京おもちゃ美術館「オンラインおもちゃゼミナール」にブリュッセルから出演 8月 「tocotoco MARKET」で取扱い開始 11月 幼児教育雑誌『FQ Kids』に掲載 |
| 2022 |
8月 ルイ・ブライユの生家「Louis Braille Museum」へ「こどもトランプ1to10」を寄贈 9月 ブラッセル日本人学校「マロニエ祭」に出店 |
| 2023 |
8月 日本へ帰国し、神戸を拠点に活動を再開 9月 神戸の「本屋わわわ」で取扱い開始 12月 佐鳴予備校の情報誌に掲載 |
| 2024 |
2月 『みんなが使いやすい 身近なユニバーサルデザイン』(汐文社)に掲載 8月 横浜市立小学校4年生の総合学習に参加 11月 『グッドトイガイド』に掲載 12月 全国のおもちゃ美術館へ「こどもトランプ1to10」を寄贈 |
| 2025 |
4月 全国の盲学校67校へ「こどもトランプ1to10」を寄贈 6月 神戸アイライト協会へ、売上の一部を寄付する取り組みを開始 6月 福祉機器展「ぐっどぐっずこうべ2025」出展 10月 ラジオ大阪「話の目薬ミュージックソン」出演 11月 福祉・SDGs関連イベントへ出展 12月 神戸・岡本の雑貨店 Hand in Hand で取扱い開始 |
| 2026 |
3〜9月 神戸・京都・名古屋・滋賀など、各地の福祉・ユニバーサル関連イベントへ出展 8月 日本福祉のまちづくり学会全国大会 in 近畿に出展(近畿大学) 11月 JRPSアイフェスタ神戸2026 出展 |


